楽器演奏には、きわめて繊細かつ、高速の手の運動がもめられます。
プロ・アマチュアに問わずオーバーユース(使いすぎ)が発生しやすいです。
ある研究では
・交響楽団の76%
・音楽家学生で43%
・吹奏楽団では50%
が何かしらの障害を有していると報告されています。
吹奏楽団の中で一番多い障害場所は
親指と小指であるという報告もあります。
先日も腱鞘炎で悩まれている学生に演奏家や学生の方にお会いしました。
そこで今日は腱鞘炎についてお伝えしたいと思います。
腱鞘炎とは
腱鞘とは腱が通るトンネルみたいになっている鞘のことです。(そのままですね)
関節を曲がる時に筋肉がずれたりしないように、
腱鞘で腱を固定しています。
その鞘と腱は曲げ伸ばしなどを繰り返すと擦れ合ってしまいます。
頻度が少なければいいのですが、何度も擦れ合うと炎症が起きてしまいます。
これが腱鞘炎という現象です。
腱鞘炎の発生部位
腱鞘炎は主に以下の場所で痛みを起こしやすいです。
- 手のひら側の指の付け根
- 親指と手首の付け根

痛みの対処
放置すると痛む動作をかばうために、
他のところに支障が出たり関節が硬くなって動きが悪くなったりします。
対処法として手っ取り早いのは
痛みの出る練習を控える事。
変わりに違うところを使う練習などをするようにすると良いと思います。
しかし、それではおそらくまた腱鞘炎を繰り返してしまう可能性があります。
一番大事なのは、
「痛みの出ないような弾き方を覚える。」
もしくは
「痛みの出ないように日頃から身体をコンディショニングする。」
ということになります。
痛みの出ないような弾き方とは、
出来るだけ必要のない力を抜くことです。
肩から手をぶらぶらさせてみてください。
無駄に力が入る癖がついている人は、
指先が動かなかったり手首も固めてしまったり、
腕が揺れても他の場所が力が入ったままだったりします。
普段から意識的に力を抜きながら動かす練習をすると、
手の負担も減ります。
また、疲労が溜まっている状態で練習を続けると、
故障の原因になりますので全身を定期的にコンディショニングをすることをお勧めします!
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